実行委員長挨拶

奈良高等学校創立100周年記念事業実行委員会 委員長  瀬川 雅数

 

2023年(令和5年)、奈良県立奈良高等学校は創立100周年を迎えます。

1924年(大正13年)「奈良県立奈良中学校」として創設以来、「自主創造」の校風のもと、巣立った卒業生は3万9千名を超え、国内外を問わず様々な分野で才能を発揮し活躍する人材を輩出してきました。 

奈良高校は2022年(令和4年)3月31日をもって慣れ親しんだ法蓮校舎を閉じ、創立100周年を目前にして二度目の移転をいたしました。最初は高度経済成長期における生徒急増と校舎の老朽化への対応として旧法蓮校舎(現:ホテルリガーレ春日野)から法蓮校舎への移転(1967年(昭和42年))、そして今回の朱雀校舎への移転です。奈良高校は100年間に二度の引っ越しという極めて希有な経験をすることで、卒業年次により思い出の校舎が異なる、という状況が生まれました。新しい校地にて100周年を迎えることに一抹の淋しさは覚えつつも、母校の創立100周年を世代を超えた皆で祝い、旧交を深め、創立100周年記念事業を通して、これからの奈高と奈高生の更なる飛躍を祈念、応援していきたいと考えています。

創立100周年記念事業の中核は中庭整備事業です。「校舎移転」という出来事が奈良高校の原点を再認識させてくれました。世代によって思い描く母校の校舎は違えども、これまでとこれからの奈高生に脈々と流れるもの、それはやはり「自主創造」の校風です。法蓮校舎の『竪義(りゅうぎ)の庭』・『アテネの学堂』は一度目の引っ越しの際に、旧法蓮校舎にて培われてきたその校風を新校舎においても伝承したいとの思いから創立50周年記念事業の一環として建設整備されました。そして今、新たに『新・竪義の庭(仮)』を整備し、母校100年の歩みと受け継がれてきた校風を体現することで、奈高が奈高であり続ける象徴となり、これからを担う生徒たちがこの校風のもとで新たな「百の歴史」を進めてくれることを期待しています。

実行委員会は2022年に寶相華会、育友会、学校の三者で発足し、創立100周年記念事業として「記念式典」「記念事業」「記念誌」を企画しています。特設ホームページではこれらの事業をはじめ創立100周年に関わる様々な情報を紹介してまいります。皆様には奈良高校のこれからの100年にむけて、益々のご支援をよろしくお願い申し上げます。